メンズにも100%重要なスキンケア「日焼け止め」。
正しくUVケアを行わないと、紫外線によりボロボロな肌へと一直線……
しかし、日焼け止めをどうやって使うのか・そもそもなぜ必要なのかよく知らない男性も多いですよね。
そこでこの記事では、男性のために「日焼け止めの使い方」を1から解説しました。
キーワードは3つです。
記事を読めば、日焼け止めの「必要性」と「正しい使い方」がわかって、清潔感のある肌をキープできるようになります。
日焼け止めについての不安や疑問を解消するために、いっしょにチェックしていきましょう♪
ハダミス
年間30種以上の化粧品をためす「メンズコスメ」の専門家。スキンケアマイスター・美容薬学検定1級などの資格を持つ。プロフィール詳細
【男性にも必要】日焼け止めとは肌の老化も防ぐスキンケア
まず日焼け止めとは、紫外線から肌をまもるためのスキンケアです。
男性も美容面でとくに知っておきたいのが、紫外線は肌の老化(シミやシワ・たるみ・くすみなど)に超影響しているということ。
歳をとると肌が衰えますよね。しかし肌の老化現象の多くは、なんと「日光を浴び続けること(紫外線を浴びること)」で起きていたんです。
この現象を「光老化(ひかりろうか)」と呼びます。
光老化については、いろいろと興味深い研究データもあるんだ。
たとえば、年間の日光量が「約1.5倍」違う以下の2つの地域に住む女性を対象にした研究です。
- 秋田市(日本の北)
- 鹿児島市(日本の南)
2つの地域で女性の肌を比べると、45歳以上の人のシミ・シワについてはなんと「約10歳分の違い」が確認されました。
その違いをシミュレーションした画像が以下です。
こうして見ると、目のまわりのシワや全体的なシミがかなり違いますよね。肌の色もくすんでいます。
しかもこのデータは、農業などの特別な屋外活動をしない人を対象に行われたもの。
つまり「外で仕事をする人」や「積極的にアウトドアを楽しむ人」では、さらに肌の年齢差は広がるということになります。
「健康面」や「美白」という点以外でも、UVケアはとても効果的なんですね。
「黒くなるのを気にしない男性には必要ない」というわけではないんだね。
冬でも日焼け止めは必要
そういえば日焼け止めって「いつからいつまで」使えばいいんでしょうか?
結論からいうと、日焼け止めは冬でも使うのが理想です。
まず見て欲しいのが以下のグラフ。気象庁の解析した、東京における年間の「UVインデックス」の推移になります。
UVインデックスとは「紫外線の影響」を数値化したものだよ。ワールド基準の指標なんだ。
グラフを見ると、3月〜10月はすべて「3.0(中程度)」以上なのが分かります。
夏以外もけっこう高いんですよね。そして環境省によれば「3.0以上」では、帽子や日焼け止めなどの紫外線対策を推奨しています。
また上のグラフはあくまで平均値。冬場でも、天候によっては3.0を超えるでしょう。
でも、1年中日焼け止めを塗るのは大変です……
たしかに、真夏すら塗ってなかった男性も多いだろうしね。
だからそんな男性のために、もう少しかんたんにできる紫外線対策の目安を作ってみました。
- 5月〜8月は毎日日焼け止めをつける
- 春・秋は「雨の日以外」は使う
- 冬は晴れの日だけ塗る
※「外に出る機会が多い人」「南の暖かい地域に住む人」はとくに積極的に
どうでしょうか。
これくらいならなんとかUVケアが出来そうな気がしませんか?
基準としては以下のように、紫外線量が「天気」によって変わることを考慮しました。
日焼け止めをあまり使ったことがない男性は、まずはこの基準を目安にがんばってみてください♪
男性の日焼け止め使用率は6.8%と低い(日常)
ちなみに、メンズの日焼け止め使用率は非常に低いです。
当サイト「ハダミス」が2022年に行ったメンズの日焼け止め使用率に関するアンケートでは、以下のような結果になりました。
- 日焼け止めを使う派は約38%
- 日常的に使っている人は6.8%だけ
普段からUVケアができている男性は、ほとんどいないことがわかります。
理由を見ると「光老化を知らない人」や「日焼け止めの選び方がわからないメンズ」も多かったですね。
また、中には以下のような不安を感じている男性もいました。
日焼け止めをつける男っておかしいと思われそう……
インターネット上でもよく見かける悩みで、意外と気にしている男性は多いようですね。
ちなみに、この点についても女性400人にアンケート調査を行いました。
しかし、日焼け止めを使う男性が気持ち悪いと答えた女性は「4.8%」だけと非常にすくなかったです。
むしろ「清潔感」や「健康」のためにも、積極的にすすめる女性が多かったです。
10〜20代の女子では、そもそも「黒すぎない男性の方が好き」という意見も多かったです。
なんとなく人目が気になっている男性も、安心してUVケアに取り組みたいですね。
メンズが日焼け止めを塗る順番はスキンケアの最後
男性が日焼け止めを塗る順番は、基本的にスキンケアの最後です。
- 洗顔
- 髭剃り(するなら)
- 化粧水
- 乳液
- 日焼け止め
日焼け止めは肌を紫外線から守るものなので、タイミングはなるべく後まわしというわけですね。
化粧水や乳液ではなくオールインワンジェルを使う場合でも同じです。
ただし、もしメイクをする場合には「日焼け止めの後に化粧」をしましょう。
また「化粧水」と「乳液」も、乾燥による肌悩みを防ぐための大切なスキンケアです。
まだ保湿ケアができていない男性は、この機会に日焼け止めとあわせて始めたいですね。
各スキンケアの「必要性」や「使い方」は、以下の記事でくわしく紹介しているので参考にしてみてください。
【頻度】昼休みのタイミングで塗り直すと◎
補足しておくと、日焼け止めは朝に塗るだけでは不十分です。
こすれたり、汗をかいたりして落ちてしまうからですね。
朝に日焼け止めをつけたら、最低でも昼休みくらいにはもう1度塗り直してあげましょう。
塗り直しには、手が汚れない「スティックタイプ」なども便利です。
日焼け止めの選び方については、後ほど解説しているので参考にしてみてください。
男性の日焼け止め正しい使い方5ステップ
それでは「日焼け止めの正しい使い方(塗り方)」を見ていきましょう。
使う日焼け止めの種類によっても違うのですが、ここでは一般的なミルク・ジェルタイプを例に解説します。
- ボトルを振る
- 1円玉サイズを手のひらに取る
- 指先で顔の5点に置く
- ポンポンとやさしく広げる
- もう1度同じ量を塗る
手順1.ボトルを15回程度振る(2層タイプの場合)
まず「2層タイプの日焼け止め」は、使用前によく振っておきましょう。
カチャカチャと音が鳴る強さで、しっかりと15回くらい振ればOKです。
この「2層タイプ(2層式)」とは、容器の中で水分と油分にわかれているタイプですね。よく振らないと分離した状態で出てきてしまうので注意です。
振る必要があるかは「ボトル」や「説明書」に書いてあるので安心してください。
ちなみに「ジェルタイプ」などで、振らなくてOKな日焼け止めもあります。
手順2.1円玉サイズの量を手に出す
日焼け止めを1円玉サイズの量手のひらに出します。
使う量がすくないと効果が半減してしまうので、ケチらずに目安量通り使うのがポイントですね。
日焼け止めの使用量については、環境省の「紫外線環境保健マニュアル(2015)」を参考にしています。
手順3.顔の5点に均等にのせる
人差し指で、日焼け止めを以下の5点に均等に置いていきます。
- おでこ
- 鼻
- あご
- 左の頬
- 右の頬
いきなり全体に塗らずに、先に5点に分けておくことで塗りムラを防げるからです。
手順4.やさしくポンポンと伸ばしていく
5点にのせた日焼け止めを、顔全体に塗っていきます。
こするのではなく「指先〜手のひら」でポンポンと広げていくイメージです。
摩擦による肌のダメージを防いで、塗りムラも出にくい付け方です。
ただし、強く叩くと逆に肌のダメージになってしまいます。あくまでソフトにポンポンとなじませていきましょう。
普通に手のひらで伸ばすやり方もありますが、以下のような印象ですね。
- 指でポンポン派:8割
- 手のひらで伸ばす派:2割
個人的にも「ポンポン式」の方が、肌への刺激がすくないように感じています。
もしポンポン式がつけにくかったら、手のひらで普通に伸ばしてもOKです。(僕も時間がない時は、普通に伸ばしちゃいます)
その場合にも、やさしくなじませてあげることは意識しましょう♪
手順5.【重要】もう1度同じ量を塗る
超大切な5つ目の手順が「もう1度同じ量を塗る」ことです。
1回しか日焼け止めを塗らずに、使用量が足りてない人も多いので注意すべきポイントですね。
参考にしている環境省の「紫外線環境保健マニュアル(2015)」でも以下のようになっています。
上記の量を1度に付けようとすると、量が多いため塗りムラにつながりやすいです。
めんどくさそうだと思うかもしれませんが、慣れたら楽勝なのでぜひ2回に分けて塗る方法を覚えておきましょう。
ちなみに、実際に使ってみるとわかりますがけっこうたくさんの使用量になります。
もしベタつきや不快さを感じるなら、1度日焼け止め選びを見直してあげましょう。
使用感でストレスがあると続かないから、挫折せずに続けるためにはこれも重要なポイントだよ。
男性の場合はそもそも皮脂も多いですし、ベタつきにくい日焼け止めを選びたいですね。
日焼け止めの選び方については、この後で解説しているので参考にしてみてください。
首の日焼け止めも忘れずに
首は普段から露出していますし、年齢と共にシワも目立ちやすいポイントです。
つい忘れがちですが、顔を塗ったらその流れで首にもつけてあげましょう。数点において手のひらで伸ばせばOKです。
腕の日焼け止めの塗り方
腕や足には、容器から直接つけて手のひらで伸ばします。
広い範囲をポンポンつけていくのは大変ですし、手のひらでやさしく塗ってあげればOKです。
引っかかるポイントはないと思うので、顔に塗るよりもかんたんだと思います♪
男性の日焼け止めの落とし方(基本はクレンジング不要)
日焼け止めの落とし方は商品によって違います。
最近ではメンズ・女性用ともに石けんで落とせるものが主流ですね。しかし化粧下地などを兼ねている場合、クレンジング(メイク落とし)が必要なケースもあります。
必ず商品ごとの説明に従って、日焼け止めを落としましょう。
日焼け止めが肌に残ると、ニキビや赤み・かゆみなど肌トラブルの原因にもなってしまいます。
石けんでOKなものでも、洗顔料をよく泡立てていつもより念入りに洗ってあげようね。
日焼け止めは使うシーンで「SPF」や「ウォータープルーフ」を選ぼう
普段UVケアをしない男性は、日焼け止め選びで困ってしまいますよね。
1番はシーンによって選ぶことを心がけましょう。
まず「SPF」と「PA」という数値がありますが、どちらも紫外線を防ぐ強さを表しています。
ちょっとした日常使いならSPFが「20〜30」程度、レジャーや真夏の使用には「50+」などの高めのものがいいかと。
数値は2種類ありますが、SPFとPAの強さは比例して作られているものが多いです。
基本的には「SPF」の数値だけで判断して問題ないでしょう。
その他には以下のようなポイントがあります。
- ウォータープルーフか
- ミルク・ローションなどの形状
- 実際の使用感
白くなりやすいものもありますし、選び方には気を使いますよね。
それに、油分が多いと「ニキビやテカリ」などの肌悩みが悪化することもあるから注意が必要だね。
日焼け止めの失敗しない選び方は「メンズ向け!人気のおすすめ日焼け止め5選」でくわしく解説しているので参考にしてみてください。
男性にぴったりな、ストレスなく使える日焼け止めも厳選して紹介しています。
男性も正しいUVケアで清潔感のある美肌をキープしよう
以上「男性の日焼け止めの使い方」について解説しました。
最後に大切な5つのポイントをまとめます。
- 日焼け止めは肌の老化も防ぐスキンケアで男性にも必要
- 冬でも日焼け止めは塗ろう
- 昼休みにもう1度塗り直すと◎
- 1円玉サイズを5点に置いて、塗り広げればOK(2回)
- 使うシーンを重視して選ぼう
UVケアは「健康面」ではもちろん、スキンケアにおいても非常に重要です。
若い男性からすると、シワやシミは遠い将来のことで関係ないと思うかもしれません。
しかし、20〜30代の早い段階でも人によっては肌に影響があらわれ始めます。
油断していると、肌の老化はあっという間に近づいてきます。
僕も30代に突入したくらいから、自分の「ほうれい線」や「手の甲のシミ」を意識する機会が増えたよ。
しかし裏を返せば、対策をすればそれだけ効果的でほかの人との差もつきやすいということ。
何年後かに自分の顔を見て愕然としないために、いまからUVケアをしっかり実践して美肌を保っていきましょう♪
日焼け止めの「選び方」や「おすすめアイテム」は、以下の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
また、日焼け止め以外の基本の肌のお手入れは「1からわかる初心者のためのメンズスキンケア」で解説しています。
洗顔や保湿ケアが正しくできていない人、自分のやり方やアイテム選びが合っているか不安な人は、この機会に合わせてチェックしてみましょう。